Q166 地表面が複雑な形状をした切土部擁壁の土圧計算法

 切土部擁壁の土圧計算において、地表面形状が台形形状などの一様勾配でない形状の場合に、どのように土圧を計算すればよいのでしょうか?マニュアルに記述してある簡便法は,一様勾配のケースのみに対応しているように思われます。緩みゾーンを考慮するのであれば、こういったケースは多
々あると思うのですが、適当な計算方法があれば、お教えください。

回答

 土圧計算断面において,擁壁と地山の間の盛土面積が等しくなるような一様勾配の仮想地表面を設定し,仮想地表面が水平となす角をβとします。
仮想の計算断面(d=0やおよびd=d1)での土圧は,仮想地表面を用いて計算します。このようにすれば,盛土地表面が複雑な場合に対しても計算できます。

 



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Q167 浮力及び残留水位を考慮したブロック積み河川護岸の安定性照査法 

 河床勾配がほとんどなく常時水深が2.0m程度で流速もほとんどない河川で、洪水時は水深3.6mになります。このような河川にブロック積み護岸(h=5.0m)を計画していますが、浮力及び残留水位の影響を考慮し,もたれ式擁壁として計算すると、滑動安全率を満足させるにはブロック控え厚2.0mが必要になります。とても,現実的とは考えられません。
 ブロック積みの基礎地盤はN値15程度の砂質土でブロック積み背面もN値10前後の砂質土です。ブロック積み河川護岸でこうした浮力や残留水位を考慮する場合はどのような計算方法が妥当でしょうか?また,こうした場合の計算例はあるのでしょうか。
 昨年来会計検査でブロック積み護岸がとりあげられていますので、なんとか根拠性のある設計をしたいと思っています。

回答
 控え50cmのブロック積み護岸が,浮力が原因で滑動したという事例は皆無と思われます。それにも関わらず,安定計算をすると滑動の安全率が1未満になります。安定計算結果が現実と異なる理由として,下記のことが考えられます。
@土圧を過大評価している
 主働土圧の計算では,一般に背面土の粘着力を無視して計算しているが,実際には粘着力の効果で土圧がほとんど作用していない可能性がある。
A浮力を過大評価している
 常時水位に対しては100%浮力が作用すると考えられます。しかし,洪水で河川水位が上昇した場合,それに連動して護岸背面の水位が上昇するかどうかは不明です。河川水位が上昇しても背面水位が変動しなければ滑動の安全率は向上します。
B底面の摩擦係数を過小評価している
 一般に摩擦係数を0.6と仮定していますが,実際には0.8〜0.9程度あると考えられます。
C根入れ地盤の受働抵抗を無視している
 護岸では,洗掘を考慮し1m程度根入れしていると思われますが,設計計算ではこの根入れ地盤の受働抵抗を無視して計算しています。この抵抗が非常に大きいと考えられます。
 以上は,私の想像であり,実験や現場計測で確認したものではありませんが,経験的に,現行の滑動に対する照査は相当安全側になっているといえます。実験や現場計測によって上記の問題点を解明しない限り,現実的かつ合理的な設計はできないでしょう。是非,研究されることをお勧めします。

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Q168 擁壁工指針の許容支持力度表の根拠 

擁壁工指針には,支持地盤の種類と許容支持力度の関係を示す表が掲載されています。この表は,どのような根拠で作成されたのでしょうか。

回答
 擁壁工指針に掲載されいいる許容支持力度の表は,道路橋下部構造設計指針 橋台・橋脚の設計篇,直接基礎の設計篇(昭和43年)から引用されたものと思われます。道路橋下部構造設計指針は,昭和55年に道路橋示方書下部構造編となり,その後数回の改訂を経て現在に至っていますが,平成2年度版からは許容支持力度の表が削除されています。

 昭和55年頃だったと思いますが,土木研究所の基礎研究質の室長をされていた塩井幸武氏(現・八戸工業大学教授)に
「支持力は,地盤の粘着力や内部摩擦角以外に,基礎の寸法,根入れ深さ,荷重の偏心傾斜にも影響される。許容支持力度表は,どのような条件のもとに決定されたのか」といったような質問させて頂いたことがあります。しかし,根拠は不明であると言う回答でした。

 基礎工2002年2月号に,東京理科大学の岸田英明教授が,「建築基礎構造設計の変遷」と題する巻頭言を書かれていますが,それを読むと,地盤の種類と許容支持力度の関係を最初に示したのは,日本建築学会の「基礎構造設計指針(案)」(1952年)のようです。この巻頭言に,非常に興味ある事項が述べられ言いますのでその要約を以下に紹介させていただきます。
 1950年に建築基準法が制定されたが,基礎構造に関する規定はなく,戦後の復興で建築するために基礎構造設計基準に対する要望が強かった。そこで,日本建築学会では1952年11月に建築基準制定後の講習会資料として「基礎構造設計指針(案)」を発行した。地盤の許容耐力の決定に当たっては地盤調査・土質試験に基づいて行うことを記述したが,簡便な方法として常用許容地耐力度表を掲載した。
 この常用許容地耐力度表が,建築基準法施行令に地盤の許容支持力度表として掲載されたことが,日本の基礎構造設計の合理的な進歩・発展を非常に阻害した。
 地盤の支持力は境界値問題であり,「地盤の許容地耐力度(地盤の許容支持力度と建物の許容沈下量の両者を勘案して決めた値)」はあるが,「地盤の許容支持力度」は存在しない。土質力学を全く知らない人間の誤った発想である。

 地盤の粘着力c,内部摩擦角φがわかれば支持力を求めることができます。しかし,支持力はc,φに敏感に反応しますので,c,φを誤るととんでもない結果が得られます。こうした誤りを防ぐためと思われますが,道路橋示方書では,許容支持力度表が削除され,塑性理論に基づいた支持力公式で支持力を算定することを原則としながらも最大地盤反力度の上限値を規定しています。

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Q169 高盛土部凾渠の設計・施工の留意点 

高盛土下の水路函渠の設計方法についてご教授をお願いいたします。
現在担当している道路詳細設計の中で沢を埋め立てた高盛土区間があり、沢の水を処理するための水路函渠が計画されています。
 以前は橋梁で計画していたものが、コスト縮減から盛土となったものです。盛土の高さは30m位あり、水路ボックスの土被りとしては25m程度になっています。
 この場合の設計の考え方についてですが、土被りは通常の設計通りに鉛直荷重のみで構造計算していいとは思えず、土被りが高ければ通常とは違う土圧の挙動があるのではないかとも思います。その際、どのような手法で設計すればいいのかわからないため、ご教授頂ければ幸いです。またその他の設計施工時の留意点としてはどのようなことが
考えられるか、ご教授願えればと思います。

回答

1.高盛土部凾渠の損傷事例
 高盛土部凾渠が破壊した事例に遭遇したことがありますので,その事例を紹介します。
(1)凾渠の概要
 ・施工年度 昭和40年代初頭
 ・凾渠部延長 171.7m
 ・凾渠構造 RCボックスカルバート
         内空幅2.5m,内空高2.5m,頂版厚さ0.5m,側壁厚さ0.5m,底版厚さ0.55m
 ・土被り厚さ 3m〜22m
(2)破損状況
 ・吐口部の約40m区間以外には、頂版中央付近に縦方向に1〜4本のクラック、遊離石灰が全般的に発生している。
 ・土被り厚さの大きい国道直下付近の破損が最も顕著であり、頂版に発生している縦方向のクラック幅は最大5mmである。
 ・国道直下付近では、頂版の中央及び隅角部が完全に破壊され、構造的ヒンジが形成され、頂版は中央で10cm程垂れ下がった状態になっている。
 ・頂版のいたる所に氷柱状の遊離石灰が見られる。氷柱の長さは最大20cm程度である。
 ・頂版及び側壁には、ボックスカルバートを切断するような横断方向のクラックが所々に認められる。
 ・頂版、側壁では鉄筋の腐食膨張によりいたる所でコンクリートが剥離し、鉄筋が露出している。露出した鉄筋は腐食が著しく、ボロボロの状態になっている。
 ・また、コンクリート剥離箇所では、コンクリート中のセメント分が流出し、骨材のみ残ってる箇所もある。
 ・鉄筋が露出していない箇所でも、コンクリートが遊離しており、軽打するだけで30cm大のコンクリート片が剥離・落下し、鉄筋が露出する。
 ・国道の路面には陥没・段差等の変状は認められない。
(3)応力計算結果
 鉛直土圧係数をα=1.0の場合と,α=1.6とした場合の応力計算結果を表−1に示します。α=1.6は,土被り厚さと凾渠外幅の比から道路土工指針で求められる値です。
 なお,コンクリートの設計基準強度は210kgf/cm2,鉄筋材質はSR24です。
 鉛直土圧係数を1.0として計算すれば,せん断応力以外は許容値内であり,損傷の発生を説明できません。α=1.6として計算するとコンクリートの曲げ圧縮,鉄筋の引張応力度ともに許容値を大幅に超過しており,損傷の発生が説明できます。

表−1 応力計算結果 単位kgf/cm2


(4)破損原因の考察
 当該凾渠は典型的な高盛土突出型剛性カルバートである。盛土は、圧密、クリープによって経時的に沈下が増大するが、その沈下量はカルバート直上と周辺部で異なる。突出型剛性カルバートの場合には、周辺部よりもカルバート上が小さくなる。この結果、周辺盛土がカルバート上の盛土を引き下げるため、カルバート頂版には、土被り圧よりも大きな過剰鉛直土圧が作用する。当該カルバートの場合、土被り厚とカルバート幅の比が5.7であることから、鉛直土圧は土被り圧の1.6倍になると考えられる(道路土工指針p100)。
 ところが、当該ボックスカルバートは過剰鉛直土圧を見込まず、土被り圧のみで設計されていた可能性が高い。この結果、頂版は許容応力度に対してコンクリートが1.6倍、鉄筋が1.9倍、せん断が2.8倍のそれぞれ応力度が発生し破壊したものと想定される。
 ボックスカルバートの破損は、コンクリートの劣化状態、遊離石灰の発生状態(氷柱の長さ)、鉄筋の腐食状態から、かなり古い時期、つまりボックスカルバート建設直後から発生していることからも、盛土の圧密・クリープ沈下に起因したものであることが推定される。横断方向のクラックはカルバートの縦方向の不等沈下によって生じたものである。このクラックが発生しても、不安定構造とはならないため、縦方向のクラックほど問題にする必要はないが、クラック発生箇所からコンクリートの劣化や鉄筋の腐食が促進される。

2.高盛土部凾渠の設計・施工上の留意点

 前述の損傷事例による知見から,高盛土部凾渠に対しては下記の点に留意して設計すべきでしょう。
@土被り厚さと凾渠幅の比に応じた鉛直土圧係数を考慮する。鉛直土圧係数としては,道路土工指針の値が妥当である。
A理論計算の方法には,M.G.Spanglerらの方法(Underground Conduits - An Apppaisal of Modern Research, American Society of Civil Engineers, 5,1852)があります。
B鉛直土圧軽減工法として,凾渠頂版上に発砲スチロールを設置する方法もあります。これについては,JHで研究されています。コスト縮減には効果的でしょう。
C施工上の留意点としては,盛土の圧密沈下を軽減するため,粘性土分の少ない盛土材を使用する,十分転圧する,緩速施工するなどが考えられます。

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Q170 -1大型ブロック積み擁壁の転倒安定性の照査法

 「続・擁壁の設計法と計算例」p171の転倒検討時の安全率法と許容偏芯量との関係について、御質問があります。
「大型ブロック積み擁壁設計・施工マニュアル」では上記より安全率Fs=1.5を満足しないケースがあるため、転倒検討時に安全率法を採用するとしております。ただ、大型ブロック積み擁壁の設計に際しては御提案されている壁面反力を考慮すれば、許容偏芯量で評価することも可能になるのではないかと思うのですが、何か不都合があるのでしょうか?

回答

 「続・擁壁の設計法と計算例」p170〜p172に示しているように,荷重が合力が底面のミドルザードに入っていたとしても,転倒に対する安全余裕は擁壁の形状によって異なります。
 擁壁の底面幅をB,擁壁の重心からつま先までの水平距離をxとすると,荷重合力の偏心量がe=B/6である場合,x/B=0.5であれば転倒の安全率はFs=3になりますが,x/B=2であると転倒安全率はFs=1.2となります。自立式擁壁は,x/B<1であるため,Fs>2.0になりますが,もたれ式擁壁やブロック積み擁壁のように底面幅Bに対してつま先から擁壁重心までの距離xが大きい場合には,転倒安全率が小さくなります。
 一般に転倒に対して偏心量のみで照査しているのは,荷重合力が底面のミドルサードに入っていれば転倒の安全率は十分に大きいと考えられるためです。しかしながら,ブロック積み擁壁の場合には,このことがいえません。土圧等の荷重に対する安全余裕が少ないといえます。
 以上のことから,ブロック積み擁壁に対しては,転倒の安全率に対する照査が必要といえます。

Q170-2 大型ブロック積み擁壁の転倒安定性の照査法

 御解答いただき、ありがとうございます。
 当方の質問意図としては剛体的安定検討(転倒)を行う際に壁面反力を考慮できると考えるか否かと いうところにあります。
転倒の検討方法を議論した場合、下記のケースが挙げられますと思いますが、p172図6.3は下記Bの場合で あって、壁面反力を考慮した下記Aで評価するとまた違った傾向を示すのではないでしょうか。
 ちなみに、p276の計算例を引用させて頂いて、下記@〜Bで計算してみたのですが、@の場合に偏芯距離は許容値内となってきます。
@偏芯距離で評価(外力は、自重、土圧、壁面反力)
A安全率で評価(外力は、自重、土圧、壁面反力)
B安全率で評価(外力は、自重、土圧のみ)
  地盤反力の計算時には、壁面反力を考慮しているので、転倒検討時にも考慮したほうが考え方が一貫している気もしますが…。

回答

 ブロック積み擁壁の設計で,「壁面土圧=主働土圧+壁面地盤反力」としているのは便宜的な仮定です。実際には,壁面土圧は擁壁の変位に応じ主働土圧から受働土圧の範囲で変化するはずです。
 擁壁が転倒の終局限界状態にあるときには,背面は主働塑性歪み状態になる必要があります。したがって,転倒の照査における外力としては,自重+主働土圧と考えるべきです。
 偏心量を照査するときは,「自重+主働土圧+壁面地盤反力」とすべきです。偏心量の照査の意味は,転倒の終局限界状態に対する安全余裕を照査しているのではなく,不同沈下(擁壁の傾斜)による使用限界状態あるいは損傷限界状態に対する照査であると解釈すべきでしょう。

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Q171 ブロック積擁壁の土圧計算式

 続・擁壁の設計法と計算例を参考に勉強させて頂いているのですが、P245の盛土部大型ブロック積み擁壁の計算例の表7.4.2地震時土圧の計算のb(m)を導くことが出来ません。式はP244のb=H(cot....の式でよろしいのでしょうか?お願いいたします。

回答
 bの計算式は式(1)のようになります。p244に示してあるbの算定式は裏込め土の粘着力が0の場合の式です。p247の表7.4.2は粘着力を考慮しているので式(1)で計算しています。

Q172 U型擁壁の安定計算

地震時のU型擁壁の安定計算は必要でしょうか?
道路土工-擁壁工指針の浮力に対する安定では,安全率1.10以上となっています。安全率1.1程度の場合、例えば
左側壁→地震時土圧
右側壁→水平バネによる抵抗
慣性力→左から右方向への慣性力
のようなケースでは、浮力有り+地震時の検討ケースで滑動(安全率1.2)がOUTになってしまいます。
U型擁壁に関する項目では浮力に対する検討を行うこととなっていますが、地震時の安定にたいする記述がないため擁壁全般に必要な滑動・転倒・支持の検討を行う必要があるのか疑問に思えるのですが。
個人的にはU型擁壁(極端に左右高さが違う場合を除く)での滑動や安定の検討はナンセンスだと思うのですが、地震時の検討方法があるのかないのか、先生のご意見を聞かせ下さい。

回答

 U型擁壁の安定計算は,浮力による浮き上がりのみ照査しておけばよく,常時,地震時に関わらず転倒,滑動,支持力の照査は不要です。ただし,左右の地盤高が極端に異なり,大きな偏土圧が作用する場合は通常の擁壁と同様の安定照査が必要です。
 これは,根入れ地盤の受働抵抗が期待できること,擁壁底面の接地圧よりも擁壁前後の地盤による押さえ荷重が大きいためです。
 擁壁工指針に,@側壁の設計法,A底版の設計法,B浮き上がりに対する照査法が示されるだけで,転倒,滑動,支持力に対する説明はされていません。検討する必要がないためでしょう。

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Q173 Excelによる擁壁設計の重力式擁壁1について

 Excelによる擁壁設計(理工図書)の件でお尋ねします。
重力式擁壁1を使って公共工事の道路設計をすることが可能でしょうか?擁壁工指針と若干違うような気がいたしましたが・・・
私は、コンクリート擁壁についてなにぶん素人でございまして、筋違いな質問をしているかと思いましたが、どうか宜しくお願い致します。

回答

 拙著「Excelによる擁壁設計」の重力式擁壁1は道路土工−擁壁工指針に準拠しています。このソフトを使用して多くの方が道路擁壁の設計をされています。
 ご質問の内容では,重力式擁壁1と擁壁工指針が若干異なると思われている点がよくわかりませんが,転倒に対する安定性の評価だとすれば,両者は全く同じです。表現法は少し異なっていますので,説明させて頂きます。

 擁壁工指針における転倒安定判定式
  常  時 e≦B/6    式(1)
  地震時  e≦B/3    式(2)
 
重力式擁壁1における転倒安定判定式
  常  時 Ft=B/(2e)≧3   式(3)
  自動種衝突時  Ft=B/(2e)≧1.5   式(4)

 擁壁工指針では,荷重の底面位置における偏心量eが常時では底版幅Bの1/6以下,地震時では1/3以下としています。偏心量は長さの単位を持つため安定性を判断するには偏心量と許容偏心量(B/6またはB/3)とを比較する必要があり,間違いの元になります。
このため,拙著では,無次元化した安定率Ftでもって判定することにしています。
 結果的には擁壁工指針と全く同じになります。以下に,このことを証明します。


 擁壁工指針では,高さが8m未満の擁壁については常時の照査のみで良いことになっています。したがって,重力擁壁1では地震時の安定計算は行っていません。
 擁壁の上部にガードレールが設置される場合は,自動車衝突荷重を考慮して設計するようにしています。入力用ワークシートのコンボボックスでガードレールの種別を選択すると,ガードレール種別に対応した衝突荷重が自動的に入力されます。
 自動車衝突荷重を考慮する必要がない場合は,コンボボックスのガードレール種別で「なし」を選択すると,「常時」の安定計算になり,衝突荷重は入力されません。

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Q174 片持ばり式擁壁の土圧作用面の考え方

 宅造のL型擁壁の安定計算を行うとき仮想背面のとり方を
@常時は底版末端からの垂線
A地震時はフーチング末端から縦壁天端の斜線
のように常時と地震時で異なる線として計算を行うことに問題があるでしょうか。

回答
 建築基礎構造設計指針(建築学会)では片持ばり式擁壁の安定計算における土圧作用面の考えとして図−1が示されており,設計者の判断でどれを採用してもよいことになっています。また,指針では,「方法Cは常時土圧の検討では最も一般的な方法であるが,地震時には過大な土圧を与える場合があるので注意を要する。」と解説がなされています。
 したがって,ご質問のように設計されれば,指針に忠実に従ったということになるでしょう。

図−1 建築基礎構造設計指針の土圧作用面の考え方

ただし,建築基礎構造設計指針の考え方は理論的には間違っています。

地表面が水平な場合には,図−2(a)に示すようにacとadの2つのすべり面が発生します。すべり面で囲まれた土塊には,自重2Wとすべり面からの反力2Rが作用し,力が釣り合っています。鉛直の仮想背面abには,左右からPAの内力(主働土圧)が作用し,これも釣り合っています。
W,R,PAの力の関係は(b)図のようになります。
すべり面の角度はω=45+φ/2となります。そして,W,R,PAの力は,すべり面上の一点で交わります。
従って,図-2の土圧載荷法A,B,Cのいずれを採用したとしても,安定計算の結果は全く同じになります。

しかしながら,建築基礎構造設計指針のように土圧作用面を考えて計算すれば,安定計算結果はどれも違ってきます。それは,方法(C)以外は仮想背面と土圧の考え方が間違っているためです。




図−2 片持ばり式擁壁の安定計算における土圧作用面の考え方

 次に,図−3(a)のように,かかとと壁面上端を結んだaeの仮想背面を考え,この面に作用する土圧について考えてみましょう。土塊aebに作用する自重はW+ΔWとなる。鉛直仮想背面abに作用する土圧(内力)は図−2の場合と同じPAである。仮想背面aeの反力をR,ae面の垂線とRがなす角をδとすると,図3(b)の力の多角形よりδは式(1),Rは式(2)となります。
 図3(c)のように仮想背面を考えた場合には,式(3)となることに注意する必要があります。
 仮想背面とすべり面を区別し,仮想背面に作用する土圧R,壁面摩擦角δ,土圧Rの作用高さyを正しく求めて計算すれば,仮想背面をどのように設定しようと同じ結果が得られるのです。

図−3 傾斜させた仮想背面を土圧作用面とする場合の考え方

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Q175 擁壁底面を傾斜させることができる条件 

Q116の説明は,「基礎地盤が土砂であっても支持力的に問題ないような締まった地盤であれば,擁壁底面を傾斜させることができる」と解釈してもよろしいでしょうか。

回答
 土砂の場合には,掘削すると応力解放や施工時の乱れによって支持地盤を緩めます。このため,基礎として栗石や砕石を敷き,十分転圧して施工しています。ところが,基礎底面を傾斜させた場合,砕石基礎等の設置や転圧が難しくなります。このため,土砂地盤では一般に基礎底面を水平にしているのだと思われます。転圧が十分できるのであれば,底面を傾斜させても問題ないと思います。

Q176 天端にガードレールを設置したブロック積み擁壁の安定計算法

 農林水産省の設計基準では、ブロック積みの安定計算は示力線法で行っており,滑動に対する照査は行っていません。ガードレール基礎を設置した場合も、ガートレール基礎をブロック積みの一部として安定計算を行っています。

 右城氏がプレキャストガードレール基礎(プレガード)を設置する場合のブロック積みの安定計算ソフトを作成しておられますが,このソフトではプレガードの自重も考慮した上で、試行くさび法による土圧で得られた土圧を用いて安定計算(滑動の検討有り)を行っています。このソフトを用いると、ガードレール基礎の有無でブロック積みの安定計算手法が異なることとなります。

 一方、「大型ブロック積み擁壁設計・施工マニュアル」(平成13年8月改訂版)においては、P16,17(2.2.6自動車の衝突荷重)に、ブロック積み天端へのガードレール基礎の設置例、またP40(2.5.1壁体の断面計算において考慮すべき荷重)に、「擁壁天端に防護柵基礎が設置されている場合、防護柵基礎は無視し、ブロック積み擁壁が盛土面まで連続して存在するものと見なして断面力を算出してもよい。」との記述があり、P59〜83(5.1盛土部擁壁の計算例(地盤係数法))には、上記記述に基づいたガードレール基礎付きの大型ブロック積みの安定計算例が示されています。

 この手法を間知ブロック積み擁壁に準用しても問題はないでしょうか、ご教授願います。また、間知ブロック積み擁壁の天端にガードレール基礎を設ける場合の間知ブロック積み擁壁の安定計算手法についてご教授下さい。

回答

(1)ブロック積みでは滑動に対する照査が不要か

 ブロック積みの場合,農林水産省の設計基準で滑動に対する照査を省略している理由としては,下記のことが考えられます。
@ブロック積みは石積の代替え工法として伝統的に使用されており,滑動に対して安全であることが経験的にわかっている。
A重力式擁壁や片持ばり式擁壁など一般の擁壁と同様の方法で照査すると,滑動の安全率が通常(1.5)の値を下回る。
B昭和25年に,岡積満博士(当時九州工大教授)が論文を発表して以来,石積の安定性照査に示力線法が用いられてきた。

 経験的に滑動は問題ないので,照査を無視しても良い,という考えは科学技術を否定していることになります。実際と計算結果が異なるのは,安定計算に問題があるためです。計算法を改善すべきと考えるべきです。
 滑動の安全率が過小に評価される原因としては,下記のことが考えられます。
@ブロック積みの場合,基礎コンクリートを含めると一般に0.5m程度の根入れを行っており,大きな受働抵抗が期待できるが,設計計算ではこれを無視している。
A裏込め土の粘着力を無視するなど,せん断強度定数を小さめに設定して土圧を計算している。
B底面と支持地盤の摩擦係数を実際よりも小さめにしている。
 ブロック積みは背面を後方へ傾斜させているため,一般の重力式擁壁に比べて主働土圧は1/3〜1/5になっています。このため,重力式擁壁等に比べて,上記の@〜Bの影響が滑動の安全率に敏感に現れてきます。

(2)ブロック積み擁壁の滑動に対する照査法
 滑動の安定性照査の具体的方法としては,下記のことが考えられます。
@常時,自動車衝突時共に根入れ地盤の受働抵抗を考慮する。(擁壁工指針では受働土圧の1/2)
A常時の安全率は1.5以上であるが,自動車衝突荷重は動的荷重であることを考慮し,衝突時の安全率は1.0以上とする。

(3)衝突荷重に対して滑動の安全率を1.0としても良い理由
 静的荷重は,力(加速度)が時間に関係なく一定であるため,安全率が1を下回ると加速度運動をします。つまり,時間に比例して速度を増しながら運動を続けることになります。しかしながら,衝突荷重は,荷重そのものは大きいのですが,作用時間が短いため,滑動安全率が1を下回ってすべり運動を開始しても,わずかな移動で運動が停止しします。
 例えば,衝撃力をP=30kN,衝撃力の作用時間をΔt=0.1秒,車両の質量をm=25kN/9.8=2.6t,基礎の質量をM=45kN/9.8=4.6t,摩擦係数をμ=0.6とすると,滑動の安全率はFs=45×0.6/30=0.9<1.0です。底面からの摩擦抵抗力はF=45×0.6=27kNであるので,a=(30-27)/4.9=0.61m/s2の加速度ですべり運動をします。衝突後の速度はv=aΔt-μgtで表されるので,停止するのは,t=aΔt/(μg)=0.61×0.1/(0.6×9.8)=0.01秒後です。従って,すべり量は,x=1/2aΔt(Δt+t)=1/2×0.61×0.1×(0.1+0.01)=0.003mとなります。衝撃力の作用時間が短いと,例え滑動したとしても全く問題ないと言えます。

(4)大型ブロック積み擁壁設計・施工マニュアルの適用について
 大型ブロック積み擁壁は,ブロックの控え厚さを50cm以上と定義しています。したがって,図解2.6に示す重力式タイプのガードレール基礎を設置する場合には,ガードレール基礎もブロック積みと見なして計算しても良いと考えられます。しかしながら,通常の間知ブロックは控えが35cmと薄く,ガードレール基礎との断面変化が大きすぎるため,ガードレール基礎の形状を考慮した土圧計算等の荷重計算をすべきと考えられます。大型ブロック積みや間知ブロック積み擁壁にプレガードを設置する場合も,同様の理由で,ガードレール基礎の形状を考慮した土圧計算等を行うのが良いと考えています。

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Q177 粘着力による自立高さ 

直堀の自立高さ(Hc)の算出方法なんですが、ランキンの土圧理論
  Hc=2・Z=4・C/γ・tan(45°+φ/2)
で算出できると思いますが、この値が過大であるとしてテルツァギか誰かが上記の式の2/3にあたる次式、
  Hc=2/3・{4・C/γ・tan(45°+φ/2)-q/γ}
で計算してます。
 この計算式の適用文献及び根拠がまったくわかりません。

回答
 テルツァギーの著書など手元にある土質工学の本を調べてみたのですが,ご質問のような式は見あたりませんでした。
 粘着力による自立高さのについては,下記に示す2つの考え方があります。
 壁面の付着力を無視する場合の自立高さは式(4)で表せます。付着力を考慮できる場合には,式(7)となります。
 一般には,粘着力と同じだけの付着力は見込めないので,安全側を考え付着力を無視した式(4)で自立高さを算出しています。
 ご質問の式の前の2/3は安全余裕を見込んだ低減率と思われます。ただし,最後の項がq/γになっているのは,間違いと思われます。

Q178 大型ブロック積み擁壁の壁面地盤反力による断面力の計算 

「大型ブロック積み擁壁設計・施工マニュアル」に関して、下記質問にご回答頂ければ幸いです。

1.「5章設計計算例」(P81)の壁面地盤反力による断面力の表中で、軸力、せん断力、モーメントの記号がNtz、Stz、Mtzと記述されてい
ますが、NQz、SQz、MQzの事をあらわしているという認識で宜しいでしょうか。

2.MQz=SQz×azになっていますが、表中のアーム長とせん断力を掛けても、モーメントの値にならないのですが、何か他の要因があるのでしょう
か。

回答

1.について
 ご指摘の通りです。記号の整合がとれていませんでした。

2.について
 表の上段の式が間違っていました。
 表の計算は次式で行っています。
  Mtz=Qtz×(bz/2×sinα+az)

Q&Aコーナー


Q179 背面土土が粘性土の場合の土圧計算

 軟弱地盤を掘削し河川護岸擁壁H=5mを構築する計画です。調査により擁壁背面は粘性土で三軸UUより粘着力Cu=37KN/m2、φu=5°が得られています。道路土工に準じ粘性土でCu=0KN/m2、φu=25°としますとすべての条件がOUTなります。しかし、同一地盤とみなせる周辺の施工済区間を観察すると、変状はなく現状と合致しません。
 土質定数の採用に問題があると思われ、試行くさび法による計算で粘着力を見込みたいと思いますが、以下の2種の方法のどちらを採用すればよいでしょうか。なお、この場合φ=0とし、、Q&AのQ9で解説されているようにCは1/3低減します。
1)Cを見込んだ直線すべりとする。
2)Cを粘着高さに見込む。

回答
 裏込材に通常の山土等を用いる場合であれば,2)の方法で土圧を計算すべきです。道路土工−擁壁工指針等でも粘着力を考慮する場合には2)の方法で計算するように規定しています。1)では粘性土の引張応力を期待していますが,地表面付近にクラックが入ると引張応力が期待できなくなるためです。

 擁壁の設計では主働土圧を用いて計算していますが,これは便宜的なものであって実際には静止土圧で計算すべきと思います。建築基礎構造設計指針(建築学会)では,擁壁に作用させる土圧としてクーロンの主働土圧採用した理由を下記のように述べています。

@ 擁壁背面に作用する土圧は静止土圧と思われるが,静止土圧に関しては主働土圧や受働土圧に比べて不明な点が多い。普通の擁壁では,裏込め土の性質によって相違はあるが,砂質土の場合,擁壁高さの1/1000以内の微少な水平移動で静止土圧から主働土圧に移行する。長期間の雨水の浸透などにより土圧が主働状態から静止状態に移行しても再び擁壁は傾斜して主働状態になる。
A 基礎の支持地盤がわずかな接地圧の増加によって大きく変形するような地盤であるとか,壁体の構造が一体でない空積み擁壁のような場合には,この種の傾斜の連続によって擁壁が倒壊する可能性もあるが,起きるとしても非常に長期間に徐々に起こる現象であり,危険に至る前に予知できる。
B 擁壁の傾斜に大きい影響を持つ上述の基礎地盤については,基礎スラブに対する接地圧分布が極端な偏心とならないように注意して設計すれば転倒を防ぐことができる。

 砂質土の場合には,上記の理由で主働土圧を用いても問題ないことが経験的に知られています。しかしながら,粘性土の場合は別です。粘着力を考慮して主働土圧を計算すると,擁壁上部の粘着力による自立高さの区間では土圧は0という結果になりますが,実際には粘性土が擁壁の変位に追随して変形するため土圧が作用します。

 道路土工−仮設構造物工指針では,粘性土地盤における土圧係数の下限値をKA=0.3としています。同じ現場で施工済みの擁壁があり安全性が確認されていれば試行くさび法で計算された主働土圧で設計しても問題はないと思いますが,一般的には土圧係数の下限値を0.3として計算すべきと思います。

Q180 自動車の衝突による衝撃荷重の算定法 

コンクリ−ト壁の構造計算をしています。車両速度(V)、車両重量(W)として,コンクリ−ト壁が受ける衝撃荷重(P)との関係式を教えてください。

回答
 衝撃力は車両の速度,重量以外に車両の衝突角度,衝突時における車両の応力歪み関係,コンクリート壁の質量と形状,基礎底面の拘束条件,コンクリートの応力歪み関係等に影響されます。自動車の破壊荷重が分かっていれば,それが最大衝撃力になります。
 剛性防護柵を対象としているのであれば,「車両用防護柵標準仕様・同解説」(日本道路協会,H11.3)のp111に衝突実験で求められた半経験式が示されています。
 

 Q181 落石による衝撃荷重の算定法

 落石防護柵基礎の検討をしています。落石が柵を通じ擁壁に与える水平荷重の算出方法が理解できません。たぶん有効長の取り方がポイントになると思うんですが、みなさんどう算出されてますか?

回答
 落石衝撃力は,落石の質量,衝突速度,衝突板によって異なりますが,基礎の安定性照査が目的であれば,防護柵の終局限界状態時の衝撃力を求めればよく,衝突位置に応じて以下の方法で計算できます。


(1)落石衝撃力について

最大衝撃力は次式で計算できます。
式(2)は小生が誘導した理論式です。
式(4)は経験式です。Hertzの接触理論から導かれた振動便覧式において,ラーメ定数をλ=120,000kN/m2として小生が誘導したものです。ラーメ定数には北海道開発土木研究所が行った実物大コンクリート擁壁への重錘衝突実験から得られている値を用いました。



ここに,Pmは最大衝撃力,Pyは支柱の降伏荷重,Myは支柱の降伏モーメント,yPは落石の衝突高さ,Pwuはワイヤーロープの破断荷重,Awはワイヤーロープの断面積,σuはワイヤーロープの破壊強度,εuはワイヤーロープの破壊歪み,mは落石質量,viは落石の衝突速度です。

(2)基礎の抵抗有効長について

 落石の衝突位置に関わらず,基礎の抵抗有効長は基礎の目地間隔(通常は10m程度)となります。

(3)衝撃力波形と衝撃力の作用時間 

 基礎の安定性を照査するには,衝撃力共に衝撃力波形と衝撃力作用時間が重要になります。
 落石が支柱を直撃した場合の衝撃力波形は矩形に高い形となります。衝撃力波形を矩形と仮定すると,式(5)で算定できます。
 ワイヤーロープを直撃する場合の衝撃波形は三角形に近い形状となります。衝撃力作用時間は理論的に求めることができますが,大体0.1秒です。実験で確認済みです。
 基礎を直撃する場合には,衝撃波形を三角形,跳ね返り係数を0とすれば式(7)となります。跳ね返り係数が0になることは北海道開発土木研究所の実験結果によるものです。

(4)落石の衝突による基礎の応答

 落石が防護柵に衝突すると,基礎は下図のようにつま先を中心に回転運動をします。
 衝撃力によるつま先中心回りのモーメントが,自重等の非衝撃力によるモーメントに達すると基礎は回転運動を始めます。
 回転によって基礎重心がつま先より前に出ると基礎は転倒します。最大回転角に至ったとき,重心がつま先より前に出なければ基礎はロッキング運動をし最終的にはもとの状態に戻ります。
 回転時にわずかに並進運動も伴いますがこれは無視できます。



任意時刻t=tiにおける基礎の角速度ωと回転角θは式(8),式(9)で計算できます。この式で計算すると,極めて高い精度で基礎の応答を求めることができます。

 ここで,Piは任意時刻の衝撃力,IOはつま先に関する基礎の慣性モーメント,Mは基礎の質量,その他の記号は上の図を参照下さい。
 重錘衝突実験と解析結果の例を下図に示します。

(5 )基礎の安定性の照査法

最大回転角θmaxがβ以下であれば転倒しませんが,安全を考えれば(β/θmax)^0.1>1.2となるように設計するのがよいと思われます。


Q182 大型ブロック積み擁壁設計・施工マニュアルについて

大型ブロック積み擁壁設計・施工マニュアル(改訂版)について質問します。
1)マニュアルP5の2.1式で、分母のcos(ωA-φ+α-δ)は、道路土工P60ではcos(ωA-φ−α-δ)となっています。αの+-が相違する理由を教えてください。
2)マニュアルP38の表2.7で、粘性土の項目がない理由を教えてください。
3)マニュアルP60のP算出式の分母、cos(ω-φ+θ-δ)はcos(ω-φ+α-δ)ではないでしょうか。
4)マニュアルP29のB'及びl’の説明文に誤字があります。”底面のの”

回答
1)について
 マニュアルでは,壁面の傾斜角の正負の取り方を擁壁工指針で逆にしているためです。
2)について
 擁壁の裏込材として粘性土は不適と判断しているためです。
3)について
 ご指摘の通りθはαの誤りです。
4)について
 ご指摘ありがとうございます。